2013年4月

渡部昇一博士に物申す1

今までの英文法としかるべき英文法1


前回の話に関連したことですが、

上智大学文学部教授の渡部昇一博士は、
大学院生の時に学習英文法の8品詞の起源に強い興味を抱かれ、
ドイツに留学し 「英文法の歴史」 を研究されました。

その結果、大きな成果を収め、博士号を取得され、ついには
「(8)品詞というものは、古代ギリシャ以来、
読めない文献を読むための言語分析の方法として発達したのだ」
という悟りに至られたそうです。
(渡部昇一 『英文法を撫でる』 PHP新書, 1996
の、第3章 「英語の基本ー 『読み書き』 能力」 より。)

ならば、

私達一般の英語学習者は、何も、
古代ギリシャ以来の読めない文献を読むために英語を学習しているのではないから・・・
そして、私達は、現代英語の文を正しく聞き、話し、読み、書くための、
まともな能力を身に付けたいのだから・・・

博士は、私達一般の英語学習者のために、
8品詞を中心とするラテン文法の枠組みを持つ、今までの学習英文法を捨て、
現代英語により適切な枠組みの学習英文法を発見して推薦したり、
あるいは自ら開発しようとなさるだろうと思っていたのですが。

なんと、なんと、30年以上も、
今までの8品詞中心の学習英文法を徹底して擁護し、
推奨して止まれないようです。

全く訳が分かりません。

古くは、1975年に、
当時自民党の政調審議委員だった平泉渉氏との 『英語教育大論争』 において、
博士は 「私の英語上達法」 の2で、

「英語教育の改善のためには今の制度をそのまま活用するのが最も効果的である。
ー中略ー 教室で立派に出来ることの第一は基本的な文法を叩きこむことである。
そのうち特に重要なのは8品詞と基本文型である。8品詞というのは学校文典 (=文法) の
悪しき標本みたいなものに仕立てられている傾向があるがそんなことは絶対にない。
ー中略ー いわゆる学校文典は、ありとあらゆる試みの結果そこに落ち着いたので、
これを変えたらもっと別のより大きいマイナスが出てくるようなものであることを
私はこの本の中で十分に証明したと信じている。ー後略ー」
(平泉渉・渡部昇一 『英語教育大論争』 文藝春秋, 1975)

と言っておられます。

それから、博士の先ほどの 『英文法を撫でる』 (PHP新書, 1996) は、
英語・英文法の歴史と日本の伝統的な漢文学習をこよなく愛し、
今までの8品詞中心の学習英文法を徹底して弁護し推薦する内容の本です。

これらは、
博士の研究結果や悟りから、
良識によって導き出せるものとは完全に矛盾する発言や内容と言うか、
正反対の結論の主張ではありませんか。

全く訳が分かりません。

前回にも言ったように、古(期)英語は文法的に根本的な
それゆえほとんど全面的な変化を経て現代英語に成ったのです。

ですから、
8品詞中心のラテン文法の枠組みを持つ学習英文法は、
古英語の学習や、ラテン語やギリシャ語の学習への橋渡しとしては
適しているかもしれないが、現代英語の学習、それも
「聴解」 (⇒聞き取って (即、) 理解すること) や 「読解」には極めて不適切で、
話す場合も、書く場合も (即、) 「英作文」 するには全く不適切なものです。
そして、
このことを1番よく分かっていらっしゃるのは博士のはずです。

なのに、その博士をして、
私達一般の英語学習者が現代英語を学習する場合の
より適切な英文法の可能性をすべて排し、
8品詞中心のラテン語の枠組みを持つ学習英文法を
徹底して擁護し推奨させているものは、
一体全体何なのでしょう?

先入観? 独断? 偏見? 迎合??


いずれにせよ、博士は、日本国内だけでなく海外でも多大な影響力を持って、
今までの8品詞中心の学習英文法を徹底して擁護し推奨なさって止まれないのです。

これは本当に困ったことです。

なぜなら、前回にも言ったように、「今までの8品詞中心の学習英文法」 は、
現代英語の文法としては、全く不適切で矛盾に満ちているからです。
そのため、この英文法自体を学習する場合も、
この英文法を使って英語の現代文を聞いたり、読んだりする場合も、
現代英語で話したり、書いたりする場合も、
ごく一部の天才的な感覚の人々以外、私達一般の英語学習者は、
まじめにこれらをすればするほどよけい頭が混乱し、
英語や英文法が益々分からなくなるだけだからです。

そして、私達一般の英語学習者は、
多大なお金と労力と時間を浪費する結果となっているからです。

それだけではありません。
その不適切な知識が、
より適切な英文法を学習する場合だけでなく、
現代英語の4技能自体を正しく学習する場合も
大きな障害と成って止まないからです。

ですから、
同博士が、日本国内だけでなく世界中の一般英語学習者達に
直接あるいは間接及ぼしてこられた悪影響には
計り知れないところがあるのです。

以上のようなわけで、
博士が早急に、先ず、一般の人々の英語教育に対する考えをお改めになり、
次に、世界中の一般の英語学習者に、いままでお与えに成って来た不都合に対し、
心から謝罪されんことを、私は期待します。

そうでない場合は、次回にお話する私の要求にお応え頂かねばなりません。


今までのラテン文法の枠組みの8品詞英文法で
英語も、ドイツ語もマスターされた
博士のような方は、特殊であられるのです。
天才であると同時に、非常な努力家でもあられるようです。
そのような方々のみが、
今までの8品詞英文法によってでも、その言語の本質を感知し、
優れた語学力を身に付けられるのだと思います。

問題は私達一般の英語学習者です。

英語に苦労している一般の学習者の身に成って、
今までの学習英文法に疑問を抱き、
どうしたらよく訳が分かった上で、
本物の英語力を身に付けることができるのかを真剣に考え、
先入観や独断や偏見無しに現代英語のあるがままの姿を観察し、
これに適切な枠組みの英文法を構築しようとし、
成功なさった英語の先生方や研究者が、
今までおられなかったようであるのは残念なことです。

(2008年8月16日)

渡部昇一博士に物申す2

今までの英文法としかるべき英文法


前回私は、
ラテン文法の枠組みを持つ従来の8品詞英文法を中心とする
渡部昇一博士の英語教育論を厳しく批評させて頂きました。
なぜそうさせて頂いたのかと言うと、
現代英語の一般的教育に対する博士のお考えが極めて不適切なので、
一般の英語学習者が多大な被害を蒙っているからだけではありません。


前回にも引用しましたが、
博士が 『英語教育大論争』 (平泉渉・渡部昇一著 文藝春秋, 1975) の中で
「これ (=従来の8品詞と基本文型を中心とする学校文法) を変えたら
もっと別のより大きいマイナスが出てくるようなものであることを
私はこの本の中で十分に証明したと信じている。」(「私の英語上達法」の2.)
とおっしゃっているからです。

言い換えると、私達一般の現代英語学習者にとって、
基本文型と8品詞を中心とする従来の英文法よりも、
より適切な学習英文法などありえないとおっしゃってるからです。

それもありえないと 「思う」 ではなくて、
ありえないことを 「十分証明したと信じている」
とおっしゃっているからです。

この言葉は、英語や英会話に悩む学習者一般を救おうとして、
より良い学習英文法を研究しておられる、
誠実で思いやりのある人達の意気を消沈させたり、
意欲を抑圧したりするもの以外の何ものでもないからです。


私は、1975年の4月から同10月にかけての 『英語教育大論争』 から
約10年後の1986年の3月に、英文法は従来のままではいけないので、
この 『本物の英文法の概要』 と大体同じ枠組みの13品詞を中心とした
『実用生成英文法』 という専門書を開文社から出版しました。

これは専門家相手の書物なので難解なところが少なくないのですが、
そこで私は、
(文法的に正しい) あらゆる現代英文がどのように成り立っているのかを
完全に解明したつもりです。

つまり、
そこでは、それがどんなに複雑な文であれ、
1つの英文のすべての単語に関して、
どの単語がどの単語に対してどんな働きをし、
互いにどんな関係を持ってその英文を成り立たせているのかを、
1つの単語も漏らさず
正しく解明あるいは規定 (する方法をきちんと示) したつもりです。

この意味は、
その逆をきちんと辿れば、
あらゆる種類と複雑さの文法的な現代英文が
誰でも自力で作り出せるということです。

つまり、『英借文』 や 『盗作文』 ではなくて、
本物の 『英作文』 ができるということです。

その考えをさらに推し進め、一般の英語学習者の方々のために解説したものが
私が 『本物の英文法』 とか 『本物の現代英文法』 とか 『本物の表現英文法』
などと呼んでいる新しい学習英文法です。
そして、その概要がこの13回にわたった 『本物の英文法の概要 』 (I~XIII) です。
(今年2013年の4月28日~4月16日に再掲載)



ところで、
なぜ、これらにいちいち 「本物の」 という言葉を
頭に付けているのかを次に少し説明したいと思います。

それは、今までに数え切れないほどの数の
『現代英文法』 とか 『表現英文法』 とか 『何々英文法』 という名の
現代英語?の学習文法書が出版されていますが、
それらはほとんど皆、8品詞中心のラテン文法の枠組みを持つ英文法書だからです。

それらでは、今上で言ったような本物の 『英作文』 はできるようになりません。
『英文解釈』 も極めて少数の天才的な人達以外、早く正しくできるようになりません。
これは、それらが本物の現代英語の文法ではないからです。

このことを踏まえて、それらの英文法と本英文法をはっきりと区別する場合、
この 「本物の」 という言葉を頭に付けることが、最も適切だと判断したからです。


話を元に戻しますが、
平泉渉氏と渡部昇一博士が英語教育について大論争なさっていた頃、
私は米国に留学していたので、その論争については全く知りませんでした。

私がこの 『英語教育大論争』 について知ったのは、
今上で触れた 『実用生成英文法』 を出版してからです。
そしてその 『大論争』 を読んだ時、
同博士の上の発言などに少なからぬ憤慨を覚えたのですが、
お二人のあまりにも的外れで、実りのない論争に、
呆れ返ってそのまま捨て置いたのです。
そのうち渡部博士も、
学習英文法についての考えを大きく変えられるだろうと期待して。

しかし、それから更に10年余りの年月が経って、
1996年の12月に出版された博士の 『英文法を撫でる』 を拝読しても、
博士のお考えは変わるどころか、今までの8品詞中心ラテン文法枠の学習英文法
を益々愛し、擁護し、推奨して止まれないようでした。

それでも、お偉い博士の英語教育論を批評するなどということは、
遠慮し、差し控えさせて頂いていたのです。

しかし、ここさらに10年以上、今までの8品詞英文法を習っているはずの
一般の英語学習者の方々が話したり書いたりされる英語や英文を見聞きしてきたところ、
それらはあまりにも酷いままです。

そして、その原因の根本に
不適切な今までの8品詞英文法があると私は確信しています。
それで、この 『本物の英文法の概要』 を終えるに当たって、
博士の8品詞英文法を中心とする英語教育論を批評させて頂くことにしたのです。


さて、英語や英会話に悩む一般の人々のために
私が長年研究を重ね開発した 「本物の現代英文法」 は、
この概要でも述べたように、
現代英語の枠組みの 「12(~13)品詞」 と 「英文語順表」 中心の学習英文法です。

これを、博士の擁護し推奨なさって止まない、今までの
ラテン文法の枠組みの 「8(~9)品詞」 と 「基本文型」 中心の学習英文法と
比べてもらいたいのです。

そして、おっしゃっているように、
これらの違いによって出てきている、あるいは出てくるであろうより大きいマイナスを
是非とも明示あるいは証明してもらいたいものです。
独断的にではなく、客観的にです。

いや、そうしてくださることを私は博士に要求します。

公言なさったことに責任を持って頂くためにも、
英語や英会話に悩む一般の学習者の方々のためにも。
そして更に、
美しい文法体系あるいは素晴らしい文法組織を持つ現代英語自体のためにも。


現代英語が泣いています。 怒りを通り越して。
「私の成り立ちは、もはやラテン語や古英語のそれではない。」 と言って。
私にはその泣き声が聞こえるのです。

まるで蝶が泣いているようです。
「私の姿は、もはや毛虫や蛹のそれではない」 と言って。

誰も気付いていないようですが、
現代英語の文法は素晴らしい容姿をしているのです。
その (現代) 英文法をラテン文法の支配から
独立させてあげようではありませんか!!
いや、是が非でもそうしなければなりません。

(2008年8月22日)
 

本物の英文法の概要 I

やり直し英語・初級:本物の英文法の概要I


ここで、入門レベルの方々には難しいかも知れませんが、
主として初級や中級レベルの方々のために、
私が 『本物の英文法』 と呼ぶものの概要を、
次に示しておきたいと思います。

これを、私達の入門者用の 「ゼロからの表現英語」 の最初の
レッスンの、
This is a watch.
からゆっくり解説して行けたら、きっとどなたにでもご理解頂けると
思いますが、なにぶん概要となるとそうはいきません。

かと言って、以下の英文法の概要を飛ばして次の入門レベルの
記事に行くのではなく、よく分からなくても気にしないで、頑張って、
一応お読み頂ければ幸いです。
そうして、少しでも分かる所があったら儲けものです。
なぜなら、本当の英語力を身に付けようとする限り、
以下の解説の理解や、どの項目の理解と習得も、避けて通れない
ものばかり
ですから。
たとえ今はわけが分からなくても、少しでもそれに慣れておけば、
後でその理解と習得が早くなりますから。


入門レベルの方々には、
そのうち、上記の 「ゼロからの表現英語」 に当たる
この無料講座「入門・本物の英語と英会話」 の1番最初の、
This is a watch. からゆっくり優しく、
「英語の語句の本当の意味」 「本物の英文法」 を解説して
行きますから。


それでは、本題に入りますが、次の英文はどういう意味でしょう。

This is chiken.

そうです。「これはチキン(=鶏肉)です。」 (=意訳) という意味で
すね。
前にも言ったように、chiken 「鶏肉」 で、
a chiken 「(1匹の通常生きた)にわとり」 で、
chikens 「(複数の通常生きた)にわとり」 でしたね。

このことがしっかりと分かっていないと、
皿に盛られた料理の鶏肉を指し示して、
This is a chiken. [これは、1匹の(生きた)にわとりです。]
と言ってしまいかねません。
そうすると、意味内容上とても変で、表現上完全な誤りと成ります。
このように、名詞 [ひとものことば] に、 a 1つ付いているかいないか、
-s 1つ付いているかいないかで重要な意味内容の違いが生じる
のです。
つまり、本当の英語力を身に付けようと思ったら、
a(n) 1つ、 -(e)s 1つ、疎かにできないということ
です。

又、is 「です」 ではありません。
と言うより 「です」 だと思ってはいけません。

なぜなら、日本語の 「です」 は丁寧語で、敬語の1種で、
英語には日本語のような敬語はありませんし、
それより何より、is は丁寧語ではありませんから。
is を 「です」 だと思っている限り、
本当の英語や英文法は見えてきませんから。


どう理解しなければならないかというと、
isamare も、
「です」 の言い切り形の 「である」 から 「で」 を取り去った 「ある」
(=在る;存在している)

だとしなければなりません。


このように、きちんと考えて行くことによって、
英語の語句や文の本当のところが分かり、
わけの分からないあらゆる英文法の問題がスッキリと解決して
行くのです。


ですから、
This is chiken.
は、「これは鶏肉である。」 (=直訳:英語らしい和訳)
としてこの英文を考えて観るのです。

そうすると、「this = これ」、「is = ある」、「chiken = 鶏肉」
で、その日本語訳の 「は」 や 「で」 に当たる英単語はありま
せん
から、
上の英文の更に厳密な直訳は、これら3つの和単語を日本語の
順に並べて、「これ 鶏肉 ある」 と、言葉が続いて行かなくなって、
つまり、途切れ途切れになって、
上の英文は完全に 「中国語式成り立ち」 になっていることが分
かる
のです。

この時、
日本語の 「は」 や 「で」 で表される (主要な) 言葉と言葉の間
の関係は、英語も中国語も、動詞 [あるすることば] を中心とし
た前後の位置関係で表されているのです。

このようにして、他の様々な英文を見てみると、

英文は全てその骨格部 (=根幹部) は

中国語式に成っており、

それ以外の肉付け部 (=枝葉部) は

日本語式に成っていることが

はっきりと分かるのです。



それでは、どのような表現内容が英文の骨格部 [根幹部] と成り、
どのような表現内容がその肉付け部 [枝葉部] と成るの
でしょう。


ある状態 (⇒「動詞V」:is; stay; feel; look [見える] 等) に
在る主体 (⇒「主語S」) 自体の、そのあり方の説明は
「補語C」 と呼ばれる骨格語として表現
されます。

Kenji[S] feels[V] cold[C]. (=第2文型の文)
[健次(は) 寒い(と) 感じる(=今感じている)。]      


ある動作 [行為] (⇒「動詞V」:wash; break; write等) をする
主体 (⇒「主語S」) の、その動作 [行為] が直接全体的にかか
わる (つまり、影響する) 相手や(生み出す) 結果は、
私が 「相手語O」 と呼ぶ骨格語として表現
されます。

Kenji[S] washes[V] his clothes[O]. (=第3文型の文)          
[健次(は) 自分の衣類(を) 洗う(=普段洗っている)。]


ある主体 (⇒「主語S」) の動作 (⇒「動詞V」:give; send;
teach等) が
直接全体的にかかわる相手のもの (⇒「(直接)相手語Od」) を
間接的全体的に受ける相手も、
動詞の直ぐ後、相手語の直ぐ前の位置で
「間接相手語Oi」という骨格語と成る
ことができます。

His grandmother[S] gave[V] Kenji[Oi] the washing
machine[Od]. (=第4文型の文)

[彼の祖母(が) 健次(に) その洗濯機(を) 与えた。]


ある動作 [行為] (⇒「動詞V」:name; find [分かる]; elect等)
をする主体 (⇒「主語S」) の、
その動作が直接全体的にかかわる相手 (⇒「相手語O」) 自体
のあり方の説明は、その 「(相手語の)補語Co」 と呼ばれる骨
格語として表現
されます。

His grandmother[S] named[V] him[O] Kenji[Co].
(=第5文型の文)

[彼の祖母(が) 彼(を) 健次(と) 名づけた。]


ある主体 (⇒「主語S」) の動作や状態 (⇒「動詞V」: go;
swim; laugh 等) が
なにものにも直接全体的にはかかわりを持たない時、
これを表現する文の骨格語は、「主語S」 と 「動詞V」 だけ
です。

Kenji[S] goes[V] to his office pretty early every morning.
(=第1文型の文)

[健次(は) 毎朝かなり早く 自分の事務所(=会社)に 行く (=行っ
ている)。]

アパートを出てから事務所 [会社] に着くまでの、健次のこの 「行く」
という動作[行為] は、彼の事務所や会社 (や毎朝) に間接部分的
にはかかわっても、直接全体的にはかかわりませんね。

そして、to his office も、 pretty early も、 every morning も
(英文の成り立ち上、) 上の和訳の通り、日本語的に goes に
続いて行きます。

「自分の事務所に→行く」「かなり早く→行く」「毎朝→行く」のように。

ですから、これらは、
私が 「副えことば」 [副詞類] と呼んでいる肉付け部 [枝葉部]
に過ぎません。


このように、英文の肉付け部 [枝葉部] は、
(主語が表す) 主体や、その (動詞が表す) 動作や状態が、
直接全面的にはかかわらない、つまり、間接的一部的にしか
かかわらないものの表現
で、その内容は主として、
その動作や状態の 「様態」 や 「場所」 や 「方法」や 「時」、
さらには、その 「目的」 や 「原因・理由」 や 「条件」
で、
その和(直)訳はその動詞(句)に続いていくものでなければなり
ません。



以上が、英文の骨格部となるあらゆる表現内容を中心とした
英文の骨格部 [根幹部] と肉付け部 [枝葉部] の解説です。
そして、英文の骨格部の型は、基本的には以上の5つしかなく、
これがいわゆる英語の 「基本5文型」 です。

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本物の英文法の概要 II

やり直し英語・初級:本物の英文法の概要 II


前回の解説から多分皆さんにお分かり頂ける
英文法上非常に重要なことは、
「文」 として表現したいある動作や状態があり、
これに直接全体的に関係する人や物事は、
「動詞」 を中心にその前後に (前置詞など介さないで) 直接、
その人や物事を表す 「名詞」 を並べ、
これに間接的一部的にしか関係しない人や物事を表す
「名詞」 は、前置詞を介して (間接的に)
後から付けるように並べる、ということでした。



このことを含め、前回の話 「英文法の根本」 に関するもの非常
に重要
です。
しかし、英文法の本当のところ [本質] を出来るだけきちんと解説しよう
としたがために話が難しくなり、特にその後半は理解に苦労なさった方
や、結局、訳がよく分からなかった方も多いのではないでしょうか。

でも、あまり気にしないでください。
今回から、それを例文を用いて具体的に解説して行くのですが、
これをよくお読み頂ければ、きっと濃霧が次第に晴れてきて、
そこには素晴らしい英文法の景色がはっきりと観えて来ると思いま
す。


それでは、先ずは、
「入門レベル中心・英語での表現法」 の終わりの方で1度解説しました
「say [(と)言う]」 という動詞 [あるすることば] を中心とする
別の英文例を考えてみることにします。

私達日本人が朝起きて、最初に言う言葉は何でしょう?
その前に1人ごとを言うこともあるでしょうけれど、
大概、「おはよう。」 とか、「おはようございます。」 と言っていますね。
でも、英語国民なら、"Good morning." でしょう。
言うまでもなく、これらは朝に人に会った時の挨拶のことばです。

解説の都合上、英語国民をアメリカ人絞って、
上のことは次のように英語で表現できます。
(もちろん、表現は自由で、他にもその表現法はありますが。)

We say "Ohayo" in the morning in Japan .
[ 直訳: 私達(は) 日本では 「おはよう。」 (と)言う。]

But in the U.S. people say "Good morning."
[ 直訳: しかし、合衆国では 人々(は) 「グッドモーニング」 (と)
言う。]


ところで、
この say [言う] という行為人がいないと起りませんね。
また、その 「おはよう。」 とか、"Good morning." とかいう言葉は、
say [言う] という行為の結果、直接全体的に生まれたものです
ね。

このようにある行為 [動作] があって、
これと直接全体的に関係する人や物事の表現は、
英語では全て中国語式に言葉を並べ、
この並びが文の骨格を成し、
それらの言葉の間の文法的関係はそれらの位置関係で表し、
日本語の 「てにをは」 [助詞] に当たる言葉 [前置詞] を用いない

のでしたね。

上の英文例では、
和訳の ( ) 内の 「は」 や 「と」 に当たる英単語はなく、say の直
ぐ前の名詞が
「言う」 という行為の主を表す 「主語S[ーは]」 であり、
その直ぐ後ろの "___" が、この場合
その行為によって直接全体的に生み出される言葉を表す 「相手語O
[ーと]」
です。


が、しかし、前者の英文のこの骨格部の後の、the morning [朝] や
Japan [日本]、それから、後者の英文のこの骨格部の前の、the U.S.
[合衆国] は、人々の say [言う] という行為 [動作] に間接的部分的に
かかわっても、直接全体的には影響しませんね。

そこで、このような人や物事の状態や動作 [行為] に、
間接的部分的にかかわっても、
直接全体的にかかわらない人や物事を表す言葉 [名詞] は、
英語では、その間接的部分的なかかわり方をあらわす前置詞を
用いて付けなければならない
のでしたね。

We say "Ohayo" in the morning in Japan .
[ 直訳: 私達(は) 日本では 「おはよう。」 (と)言う。]

But in the U.S. people say "Good morning."
[ 直訳: しかし、合衆国では 人々(は) 「グッドモーニング」
(と)言う。]




さて、以上のことを踏まえ、様々な英文に当たって分かる
英文法の一般的 (統語) 規則
は、以下の通りです。


1) きちんとした形の文を作れるのは、動詞 [あるすることば]だけ
であり、動詞は自分が中心となって文を作りたがる言葉であること。

2) 動詞 [あるすることば] は、自分が中心と成って文を作るために、
そこに適切な言葉が入ったら、直ぐにきちんとした文になるような
言葉の位置をその前後に用意
して持っているということ。

3) その言葉の位置とは、前から順に言うと、

英文

まえおき、」 「wh-語(句)」 「(助動詞aux)

「(主語S)は;が」「(動詞V=)ある/ する

「(補語C)で/ (相手語O)(と;) に;を;(補語C)

「(前の動詞(句)への様々な)副えadv


であること。

ところで、私達は、
この動詞中心の英文の語順を表にしたものを特に 『英文語順表』
と呼んでいます。


4) ただし、「(主語S)は;が」 以降の発想表現順は、
そのもの自体から、それに最も身近なものを通って、次第に
より疎遠なものへという順になる
こと。

5) 「There [存在(紹介)] 構文」 や 「倒置構文」 と呼ばれる
極く一部の特殊なもの以外、あらゆる英文が上の成り立ちに
成っている
こと。

6) 中心の 「動詞V」 が表す動作や状態と直接全体的関係に
ある、人や物事を表す 「主語S」 から 「補語C」 または
「相手語O」 までは、その文の骨格部を成し、中国語式に
「てにをは[前置詞]」 無しに言葉を並べる
こと。

7) その骨格部以外は、自立している(=「てにをは」 を持って
いない ) 言葉(=名詞や動詞)や文は、日本語式に 「てにをは」
を頭に用いてその言葉や文を並べる
こと。
(これには次の3つの場合があります。)

8) 文の骨格部 (、あるいはその1部) が出来、そのどこかに
(文の骨格語(句) とは成らない) 名詞(句) を付ける時は、
「名詞のつなぎ」 [前置詞] を頭に用いて、後ろから付ける
こと。
(これを 「まえおき」 とする場合以外は。)


9) (初・中級レベル) 同様に、 動詞(句) を付ける時は、(それを
原形にして) 「動詞のつなぎ」 [to または -ing または -en] を用
いて、後ろから付ける
こと。
(これを 「まえおき」とする場合以外は。)


10) (初・中級レベル) 同様に、(平叙)文を付ける時は、
「文のつなぎ」 [従属接続詞、あるいは 関係詞] を頭に用いて、
後ろから付ける
こと。
(これを 「まえおき」 とする場合以外は。)


11) 以上以外は、日本語と同様であること。

以上が、
私の唱える 『本物の英文法』 の、英文を作る時の単語の並べ方
[統語法] の全て
です。


さて、次回は、『品詞』 と呼ばれている 「英単語の種類」 について
の話です。

しかし、上の、英文を作るための単語の並べ方 [統語法] のうち、
9) 『動詞のつなぎ』 という発想は、[ 3)『英文語順表』 とと
もに、] 今までの英文法には無いものですから、
この 『動詞のつなぎ』 の to, -ing, -en についても次回に少し詳しく
解説します。

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本物の英文法の概要III

,やり直し英語・初級:本物の英文法の概要III



あらゆる英単語を、文法的に [統語上の特徴を中心に] 大きく
分類しますと、次の5種類 [I.~ V.] になり、
より詳しく分類しますと次の12種類 [1)~12)] (の 「品詞」 )
になります。


((全品詞に、その文法的な働きを明記しました。
この働きの解説を、「ーとは」 から始め、少し修正し、
「ーすることば」 で締め括れば、その品詞の定義と
なります。))



I. 自立心の強い、自らは他の語句や文にくっ付かない 「自立語」

1) 名詞 [(独立している) ひとものことば]:
【働き: 名詞は、人や物事を表し、
動詞の求める 『主語』 や 『相手語』 や 『補語』
あるいは前置詞の 「相手語」 になります。
また、他の名詞と共に 「複合名詞」 を作ることもあります。

a man
[男の人], a desk [机], tennis [テニス] 等
(代名詞: I [私、僕], this [これ], it [それ] 等)


2) 動詞 [(自立していて文を作りたがる) あるすることば]:
働き: 動詞は、動作や状態を表し、
そこに適切な種類の言葉 [品詞 (類)] が入れば文ができる、
幾種類かの言葉 [文構成要素や単位] の位置をその前後に
持っていて、主として文の中心となって文を作ります。
が、(原形)動詞のつなぎの to や -ing や -en によって、
前の言葉や文にくっ付けられることもよくあります。

is
[ある;いる], eat [食べる], give [与える] 等

と、


II. 依存心の強い、自ら他の語句や文にくっ付きたがる 「従属語」

3) 形容詞 [(名詞に付く) いなのことば]:
【働き: 形容詞は、動詞の求める 『補語』 に成ることもよくありま
すが、主として名詞に通常、前からくっ付いて、それが表す人や物
事の性質や特徴や状態を表現します。

good
[良い、優れた], new [新しい], kind [親切な] 等
(冠詞:a [ある1つの], the [その、あの])


4) 副詞 [(動詞への) 副えことば]:
【働き: 副詞は、動詞 (句) にその前後からくっ付いて、
その動詞 (句) が表す動作や状態の様々な (=広義の) あり方を
説明しますが、
そのほとんどは 『副え』 の位置からこれを行います。

here
[ここに、ここで], slowly [ゆっくり(と)], then [その時] 等


5) 程度詞 [(形容詞や副詞に付く) 程度ことば]:
【働き: 程度詞は、形容詞や副詞に前から付き、
これらが表す性質や特徴や状態や様態の程度を表現します。

very
[とても], pretty [かなり], a little [少し] 等


6) 助動詞 [(動詞に付く) 動詞の補助ことば]:
【働き: 助動詞は、原形動詞に前から付き、(あるいは原形動詞
を前後から挟み、)
その動詞の代わりに文法的なあらゆる仕事をしながら、
その動詞と主語の関係を表します。

can
[ことができる], will [つもりだ;だろう], may [てもよい;かも知れ

ない]; is -ing [ている(最中である)], is -en [れ (てい) る], has -en
[た(結果を持っている)]等

と、


III. 自立語や文を他の語句や文に従属的にくっ付けたがる
「従属(的)仲介語」


7) 前置詞 [名詞のつなぎ (ことば)]:
【働き: 前置詞は、後ろの名詞 (類) を前の語句や文にくっ付け、
それらの間の関係を表します。

at
[(の点)に、で], in [(の中)に、で], on [に(くっ付いて)]等


8) 助接辞 [動詞のつなぎ (ことば)]:
【働き: 助接辞は、後ろの原形動詞 (句) を前の語句や文にくっ
付け、それらの間の関係を表します。

to, -ing, -en
【これらの意味内容は後述】


9) 従属接続詞 [(完全な) 文のつなぎ (ことば)]:
【働き: 従属接続詞は、後ろの完全な (平叙) 文を前の語句や
文にくっ付け、それらの間の関係を表します。

if
[(もし)~なら、たら], because [(なぜなら)~から、ので],
that [と;という;こと]等


10) 関係詞 [(不完全な) 文のつなぎ (ことば)]: 
【働き: 関係詞は、基本的には、
後ろの平叙文の(代)名詞や形容詞や副詞の働きをしながら、
その(代)名詞や形容詞や副詞の欠けた平叙文を
意味内容上直接関係する前の名詞にくっ付けます。

who
[(ところの)], that [(ところの)], where [(ところの)]等

と、


IV. 同種の語句や文同士を対等にくっ付ける 「対等仲介語」

11) 対等接続詞 [対等なつなぎ (ことば)]:
【働き: 対等接続詞は、同種の語句や文同士なら何でも、
幾つでも対等の関係でつなぎ、それらの間の関係を表します。
が、全体としては、そのつながれた同種のものと同じ働きをし
ます。

and
[と;そして], or [または;あるいは], but [が;しかし]等

と、


V. 他の語句や文からは全く孤立していて、それ自体が1つの文
となる 「孤立語」


12) 間投詞 [(文からの) 孤立ことば]:
【働き: 間投詞は、それ1語で独立した意味内容を持ち、
1つの文のような働きをします。
が、他の文に付くと多少とも副詞的になります。

Oh!
[あっ!;あら!], Ouch! [痛い!], Wow! [すごい!]等

以上です。

ところで、このあらゆる英単語をより詳しく分類したものは、
今までの英文法の 「品詞」 と呼ばれるものに当たります。

今までの英文法の品詞の数は8つですが、

「8品詞」 では、古(期)英語の文法はいざ知らず、
(近代や) 現代の英文法は決して正しく捉えられません。


(現代) 英文法を正しく捉えるためには、
充分な根拠があって、
品詞の数はどうしても上の12
(または、「疑問詞」を1つの品詞として加え、13)
必要
です。


さて、上の 8) の、私が 「助接辞」 と呼ぶ 「(原形) 動詞のつなぎ
(ことば)」 to, -ing, -en の意味内容
ですが、これは基本的には次の
通りです。

to: こと、べきこと 〈名詞化〉;
べき、ための、ことになって(いる) 〈形容詞化〉;
ために、ように (、〈形容詞について〉て) 〈副詞化〉


-ing: (た)こと、〈the を伴って〉(た)もの 〈名詞化〉;
ている(最中の) 〈形容詞化〉;
て(いて)、て、ながら〈副詞化〉


-en: 〈have の直後で〉た結果、た状態、たこと 〈名詞化〉;
れた(、れる) 〈形容詞化〉;
れ(て) 〈副詞化〉


以上です。

ところで、これらには少し発展的な意味もありますが、
上の基本的な意味や用法が分かれば、
それらは簡単なもの
で、すぐ分かるでしょう。

それより、最後の -en と、その基本的意味と用法が大きな問題
です。

この -en については、to や -ing と共に、次回からしばらくの間
簡単な英文例を用いて少し詳しく解説
して行きます。

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本物の英文法の概要IV

やり直し英語・初・中級レベル:本物の英文法の概要IV


動詞のつなぎ to, -ing, -en で基本的に大事なこと
は、


1.これらは、今言ったばかりの (つまり、前の) 語句や文に、
後ろから原形動詞 (句) をくっ付けるつなぎであること。


I want ← to + be here (till four o'clock). 

[解説: be は is, am, are [(で)ある、いる] の原形(動詞)。
to は、前の (I) want に、後ろの be (here) をくっ付けています。]

[直訳: 私(は)(4時まで)ここに いる + こと → (を) 欲している。]
[意訳: 私は (4時まで) ここに居たいんです(が)。]


She went there ← to + see Ichiro. 

[解説: see は原形(動詞) [(を)見(かけ)る; (に)会う]。
to は、前の went there に、後ろの see Ichiro をくっ付けていま
す。
]

[直訳: 彼女(は) 一郎(に)会う + ために → そこへ行った。]
[意訳: 彼女は一郎に会いにそこへ行ったんです。]


ここで注意しておきたい非常に重要なことは、
主語以外の単語の並びが英文と和直訳では、
ほとんど完全に逆順
に成っていることです。

これは、今まで何度も言ってきたように、
英語国民は問題の人や物事自体や、これに、より密接なものから
次第により疎遠なものへと発想して行くのに対し、
私達日本人は問題の人や物事から、発想が突然ある疎遠なもの
へと飛び、
そこから次第に、問題の人や物事により密接なものや、
そのもの自体に戻って来るという、ほとんど正反対の発想順
を表
しているということです。



2.to は1つの単語であるが、
-ing と -en は接尾辞なので後ろから原形動詞と合体し、
原形動詞と一緒に1つの単語と成って前の語句や文にくっ付くこと。


Jiro is answer + -ing  the phone now. 

[解説: answer は原形(動詞) [(に)答える、(に)応答する]。
-ing answer(Jiro) is にくっ付けています。]

[完成文: Jiro is answering the phone now.]

[直訳: 次郎(は) 今 電話(に) 答える + ている最中(の) → (で)ある。]
[意訳: 弟は、今、電話に出ているんです。]


He was take + -en  to the police. 

[解説: take は原形(動詞) [(を)取る、(を)持って行く、(を)連れて行く]。
-en take(He) was にくっ付けています。]

[完成文: He was taken to the police.]

[直訳: 彼(は) 警察に 連れて行く + れて → いた。]
[意訳: かれは警察に連れて行かれ (てい) たんです。]


3.ところで、(今までの英文法は、この -en と原形動詞が合体した
もの
「過去分詞」 と呼んでいますが、) この 「動詞の-en 形」
が、
英文法全体の中で、最も難解なものではないかと私は考えています。
その原因は主として次の2つですが、特にその2つ目が大きな問題
です。


a) 先ず、この -en は原形動詞と合体すると、その日常会話用の非
常に多くは、特殊な形 (=「特殊形」) になる
からです。

break [壊す] -en [=【have の後のみ】た結果、【have の後以外
全て】れた、れて]
broken [壊した結果、壊された、壊されて]

catch [捕える] -en ⇒ caught [捕らえた結果、捕らえられた、捕ら
えられて]
drink [飲む] -en ⇒ drunk [飲んだ結果、飲まれた、飲まれて]
put [置く] -en ⇒ put [置いた結果、置かれた、置かれて]
teach [教える] -en ⇒ taught [教えた結果、教えられた、教えら
れて]
等々

b) 次に、実は、その規則形は、原形動詞に -en を付けて作るのではなく、
動詞の規則的な過去形を作る 「(過去に事実)~た」 という意味の -ed と
全く同形の -ed を付けて作る
ので、それが動詞の 「過去形」 なのか、
それとも 「-en形」 なのか非常に紛らわしい
からです。

cook [料理する] -en ⇒ cooked [【have の後のみ】料理した結果、
【have の後以外全て】 料理された、料理されて]
⇔ 過去形 cooked [料理した]

wash [洗う] -en ⇒ washed [洗われた] ⇔ 過去形 washed [洗った]
kill [殺す] -en ⇒ killed [殺された] ⇔ 過去形 killed [殺した]


驚くべきことに、この 「過去形」 と 「-en形」 は全く同形であるのに、
その意味内容は大概、正反対なので、
この両者はきちんと区別できなければなりません。

特に中・上級レベルの方々は一瞬にしてそうできねばなりません。
その方法はいずれ詳しくお話しますが、
ここでは紙面の都合上、本稿の終わりに
「その区別法のヒント」 をお与えすることしかできません。


「特殊 -en 形」 もその大多数がその過去形と同形なので、
同じ問題が生じます。

catch [捕らえる] -en ⇒ caught [捕らえられた] ⇔ 過去形
caught [捕らえた]
put [置く] -en ⇒ put [置かれた] ⇔ 過去形 put [置いた]
teach [教える] -en ⇒ taught [教えられた] ⇔ 過去形 taught
[教えた]
等々


ところで、私達は (概念上は、) 「動詞の過去形」 を 「-ed 形」
と呼び、
「動詞の原形とそのつなぎの -en の合体形」 を 「-en 形」 と
呼んでこの両者を区別
しています。
しかし、
実際に英文を聞いたり読んだりしている時に(つまり、実践上)
非常に重要なのは、
前者の 「-ed 形」 すなわち 「動詞の過去形」 は、あくまで 「動詞」

であるということです。

しかし、後者の 「-en 形」 は 「後ろに、(で)や、(に)や、(を)や、(と)
の位置を持つ」 という意味では動詞の働きを残してはいるが、
「全体としてはもはや動詞ではなく、
名詞または形容詞または副詞になってしまっている」

ということです。

このことの理解と応用によって、
私達は両者の区別を (実践的に) 瞬時にしているのです。

これが両者の区別のためのヒント
です。


それでは又。

本物の英文法の概要V

やり直し英語・初・中級レベル:本物の英文法の概要V



前回の最初でも言ったように、
動詞のつなぎの to, -ing, -en で基本的に大事なことは、
これらは、今言ったばかりの (つまり、前の) 語句や文に、
後ろから原形動詞をくっ付けること
です。

この時、どのような場合に to を用い、どのような場合に -ing を
用い、どのような場合に -en を用いたら良いのか、
その基本的
なところは、前々回の終わりの方で示したそれらの和訳から、
大体お分り頂ける
でしょう。

しかし、もっと簡単で重要な方法は、次の通りです。
すなわち、

1) 今言ったばかりの (つまり、直ぐ前の) ことよりも
時間的に後の動作や状態を表す原形動詞は、to でつなぐ
(=くっ付ける) こと。


Emiko wants ← to + study in Paris.

[解説: 「(恵美子が) 欲している」 のは現在で、「(パリで) 勉強する」
のはそれより後ですね。 ですから、to でつないでいるのです。]

[直訳: 恵美子 (は) パリで勉強する + こと → (を) 欲している。]
[意訳: 恵美子さんは、パリに留学したがっているのよ。]


Do you have something cold ← to + drink?

[解説: 「(あなた方が) 何か冷たいもの (を持っているかどうか)」 は
現在のこと。 「飲む」 のはそれより後のこと。ですから、そのつなぎ
to です。]

[直訳: あなた方 (は) 飲む + べき(=ための) → 何か冷たいもの
(を) 持っているか?]
[意訳: 何か冷たい飲み物、ありますか?]


I rushed to the station ← to + catch the train.

[解説: 「(駅へ) 急いだ」 のは過去のことですが、「(電車を) つかま
える (=乗る)」 のはそれよりも後のことですから、そのつなぎは to
となります。]

[直訳: 私 (は) その電車 (を) つかまえる + ために → 駅へ急いだ。]
[意訳: 私はその電車に乗るために大急ぎで駅へ行った。]



2) 今言ったばかりの (つまり、直ぐ前の) ことの時に
最中の動作や、それよりも前の動作を表す原形動詞は、-ing で
つなぐ
こと。


They enjoyed  eat + -ing and  talk + -ing at the
restaurant.


[解説: 「(彼女らが)楽しんだ」のは過去のことですが、「食べたり、
しゃべったり」 している最中に、つまり、そうしているのと同時に楽し
い思いをしているので、これらは -ing でつなぐのです。]

[直訳: 彼女ら(は)そのレストランで 食べる + こと → と、しゃべる
+ こと → (を)楽しんだ。]
[意訳: 彼女らは、そのレストランで食べたりしゃべったりして、楽し
い思いをしたのです。]


Did you see Eiji  swimm + -ing in the lake this morning?

[解説: 「(あなたが英次さんを) 見かけた」 のは 「(その湖で彼が)
泳いでいる最中(つまり、同時)(かどうか)」が問題になっていますから、
-ing でつなぐのです。]

[直訳: あなたは今朝あの湖で 泳ぐ + ている(最中の) → 英治 を
見(かけ)たか?]
(ただし、see 「(が) (のを) 見(かけ)る」 という意味内容を認めると、
骨格部の型が SVO から SVOC に変わり、この直訳は次の意訳に
近くなります。)
[意訳: 今朝、英治さんがあの湖で泳いでいるのを見(かけ)た?]


I remember  eat + -ing lunch with you on that bench.

[解説: remember [覚えている、思い出す] に、原形動詞を -ing
[(た)こと]
でくっ付けると、「~したことを覚えている; ~したこと
を思い出す」
という意味になります。
しかし、to [こと、べき、ために] でくっ付けると、
「~すべきことを覚えている; ~すべきことを思い出す」 という
意味になることに注意してください。]

[直訳: 私 (は) あのベンチにくっ付いて、
あなたと一緒に昼食(を) 食べる + たこと → (を) 覚えている。]
[意訳: 僕はあのベンチに座って、君と一緒に弁当を食べたことを
覚えているよ。]


-en の用法と例文は、次回に解説することにします。

それでは、又。

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本物の英文法の概要VI

やり直し英語・初・中級:本物の英文法の概要VI


今回は、前回の続きで、
「(原形) 動詞のつなぎ」 の3つ目の "-en" について
英文例を用いて解説するのでしたね。

前々回にも言ったように、
この動詞のつなぎの -en, あるいは、
これが 「原形動詞」 と合体した、今までの英文法 「過去分詞」
と呼んでいる、

「原形動詞 + -en」 形は、英文法全体の中で最も難解なもの

だと私は考えています。

ですから、

これや、これに関係するものがきちんと分かれば、

英文法や英語のマスターはたいして難しいことではない


と思います。

先ずは、今回の記事の内容の理解です。

それでは、早速、本題に入ります。


3) 今言ったばかりの (つまり、直ぐ前の) 人や物事の
受動の後の状態を表す場合、その (動作や状態を表す) 原形
動詞は-en [れた、れて] でつなぐ
こと。


The vase was  break + en into pieces.
[完成文: The vase was broken into pieces.]


[解説: 「その花瓶があった」 のは過去であるけれど、
それまでに 「壊す」 動作を 「受けていた」 ので、
受動の 「れた、れて」 という意味の -en で
後ろから break を was にくっ付けているのです。]

この英文の分析的な意味 [和訳]
「その花瓶 (は) (多数の)断片に変わって 壊す + れて →
あった。」

となるでしょう。
そして、その直訳 (的意味内容) は、
「その花瓶は粉々に壊されていた。(=受動後の状態)」 です。

しかし、これは又、
「その花瓶は粉々に壊れていた。(=純粋の状態)」 という意味
でもよく用いられます。

この場合、
broken 「壊れて (いる)、壊れ(た)」 という意味の形容詞
[いなのことば] の仲間
に成っている
と考えられます。

ですから、「壊れた花瓶(=壊れている花瓶)」 のことは
broken を通常の形容詞のように用いて、
a broken vase と言うことができるのです。

ただし、「その花瓶は壊れている。」 「その花瓶は壊れた。」
などという意味の英文を作る時は、
broken形容詞ですから、これを文の中心の言葉にして、
文を作ることができません。


そこで、この場合、
他に文の中心と成り、文を作ることができる最も基本的な、
「ある、いる」 や 「(あっ)た、(い)た」 という存在の意味を表す
is や was が必要
なのです。

これは、丁度、「その絵は美しい(です)。」 と英文で言いたい時、

The picture beautiful. [美しいその絵] (=The beautiful picture.
[その美しい絵] )

ではなくて、

The picture is beautiful.

と言わねばならないのと同様です。


ですから、私は、
形容詞 broken の和訳語の 「いる」 や 「た」 を ( ) で括ることによって、
これを動詞としては使えないことを示し、
動詞として使うためには、
その ( ) の中の 「いる」 や 「(い)た」 に当たる be 動詞 [is や
was 等] が必要であることを示している
つもりです。

このような、和訳が 「い」 や 「な」 や 「の」 で終わらず、
まるで動詞のような和訳の形容詞がたくさんあるので注意
して
くださいね。

例えば、「主人は今朝は疲れている (んです)。」と言いたい時、
tired [疲れて (いる)] という形容詞を用いて、

My husband tired this morning.

のように言ってはいけません。

そのようなことをすれば、
tired (this morning)my husband に (後ろから) くっ付いている
形容詞 (句) と思われ、
「今朝は疲れている主人(は)」 という意味に取られ兼ねません。

あるいは、
tired は過去形の動詞 「(を) 疲れさせた」 と同形なので、これを
過去形の動詞と取り、 
「主人は今朝、(誰かを) 疲れさせ (まし) た。」
という意味に誤解され兼ねません。
この時、疲れる人がご主人から他の人へと逆転していることに
注意
しておいてください。

ちなみに、動詞 tire の意味は 「疲れる」 ではなく、
「疲れさす;疲れさせる」 であることにも注意しておいてくださいね。

以上のようなわけで、上記の問題の英文を作る時は、
文の中心となって文を作ることができる動詞 is を用いて、

My husband is tired this morning.

としなければなりません。


同様に、「その花瓶は壊れている」 は、

The vase is broken.

そして、「その花瓶は壊れ (てい) た」 は、

The vase was broken.

と言わねばなりません。


さて、話を動詞のつなぎの -en に戻しますが、次の英文を見て
ください。
これは 「(ある特定の) 花瓶がどこにあるのか」 を尋ねている
のですが、
その花瓶に 「今朝、志郎によって壊された」 という説明を加え
ている場合です。

Where is the vase broken by Shiro this morning?
[分析文: Where is the vase ← break + -en by Shiro this
morning?
]

[解説: 「その花瓶がどこにあるか」 は現在のことを尋ねているの
ですが、
その花瓶は 「それよりも前に (志郎によって、) 壊す行為を受けて
いるもの」 なので、
「れた」 という受動の意味の -en breakthe vase にくっ付
けているのです。 ]

[直訳: 今朝、志郎によって 壊す + れた → (その) 花瓶はどこ
にあるか?]
[意訳: 今朝、志郎が壊した花瓶はどこにあるの?]


以上の解説、難しいでしたか?
詳し過ぎて返って分かりにくかったかもしれません。
しかし、これで、私が英文法で最も難しいと思う所をきちんと解説した
つもりです。

よく理解できたと思われる方は、万々歳です。
しかし、よく理解できなくても、次の英文の成り立ち通りの和訳

[直訳] がきちんと分かれば大丈夫です。

The picture drawn by Goro at the kindergarten yesterday
is over there.

(注: drawn = draw [描く] + -en )

次回までにこの直訳を考えておいてくださいね。

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本物の英文法の概要VII

やり直し英語・初・中級:本物の英文法の概要VII


早速ですが、前回の終わりの宿題の回答です。

The picture drawn by Goro at the kindergarten yesterday is
over there.


この英文の成り立ち通りの和訳 [直訳] は次のようになります。

きのう幼稚園で悟郎によって描かれた絵はあそこにあります。」

ちなみに、その日本語らしい和訳 [意訳] は
きのう悟郎が幼稚園で描いた絵はあそこにありますよ。」
となります。

なぜ私がここで直訳を求めるのかと言いますと、
英文の直訳がきちんとできるかできないかは、(日本語を介して
ではあるけれど、)
英語や英文法自体の学習がきちんとできているかいないかの
問題
だからです。

それゆえ、直訳をきちんとできない日本人の英語学習者の方々
英文の成り立ちがきちんとお分かりになっておられず、自力
できちんとした英文が作れない傾向
にあられるからです。


ちなみに、意訳がきちんとできない方々は
その英文の実際的な (=現実の社会生活的な) 意味が
きちんとお分かりになっていない
傾向にあられ、
これはどちらかと言うと、英語や英文法自体の学習の問題というよ
りは、社会生活上の事実認識力や、意思伝達上の話の流れの理
解力の、英語や英文への応用力の問題
だからです。


さて、余談はこれくらいにして本題に戻りますが、
次はいわゆる、英語の 「受動形」 についてです。

4) 英語の 「受動形」 について

次の英文例を見てください。

(1) The vase was not broken when I was leaving home.
(2) It (=The vase) was broken by someone when I came
home.
(3) It (=The vase) was broken by Shiro soon after you
left home.


又、次のそれぞれの和直訳を見てください。

(1) 「その花瓶は、私が家を出ようとしていた時、壊れていなかっ
た。
[純粋の状態] (broken は形容詞)

この場合の和訳として、実際上
「壊されていなかった」 「壊されなかった」 も少し変ですね。

(2) 「それは、私が(家に)帰って来た時、誰かによって壊されてあ
った (=壊されていた)。
[受動後の状態] (broken は動詞の
-en 形)


この場合の和訳としては、実際上
「壊れていた」 「壊された」 も少し変ですよね。

(3) 「それは、君が家を出た後すぐ、志郎によって壊された(んだ)。」
[受動の動作/ 純粋の受動 (表現)] (broken は動詞の -en 形)

また、この場合の和訳としては、実際上
「壊れていた」 「壊されていた」 も少し変ですね。


以上のことから分かる重要なことは、
これらの和直訳の相違、つまり、この場合、was broken が
「壊れていたこと」 [純粋の状態] を表しているのか、
「壊されていた (=壊されてあった) こと」 [受動後の状態] を表し
ているのか、
それとも、「壊されたこと」 [純粋の受動] の表現なのか、その意
味の相違は、その前後 (の意味) 関係で決まる
ということです。


そして、今までの英文法は、
この (2) の 「受動後の状態」 [~れている(=れてある)] と
(3) の 「純粋の受動」 [~れる]
を表す

「be (, is, am, are; was, were) + 原形動詞 -en」形

「受動態」 あるいは 「受動形」
と呼んでいます。

厳密には (⇒下の研究 「本当の受動形」 で述べるように)、
この (3) の場合のみを 「受動形」 と呼ぶべきなのですが、
ここでは大まかに、私も今までの英文法通り、
(2) と (3) を 「受動形」
呼ぶことにします。


***************** 研究 「本当の受動形」 **************************
この 「研究」 は、複雑なことを特にきちんと分かりたい方々のための
記事ですので、ややこしいことが苦手な方は、気にせずこの項を飛ば
して次に行って下さい。

*********************************************************************

さて、興味のある方々のために、
上の (2) の場合や、一般に 「受動後の状態」 を表す 「be 原形動
詞-en 形」
を、なぜ 「受動形」 としない方が良いのか、私の考えを
少し述べさせて頂きます。


その前に、「川石」 は 「石」 であって、「川」 ではありませんね。
同様に、
「受動の後の状態」 は 「後の状態」 であって、「受動」 そのものでは
ありません。

上の (2) の英文、
The vase was broken by someone when I came home.
は、

その発言者が家に帰って来た時、
出かける時に壊れていなかった花瓶が壊れているのを見て、その間に
花瓶が勝手に (=自分で) 壊れるなどということは有り得ないし、その
壊れ方から判断して、家族か訪問客の誰かに壊されたのだと思って、

「それは、私が家に帰って来たとき、誰かによって壊されていた
(=壊されてあった) のよ。」


という 「受動後の状態」 の表現となったのでしょう。

この場合 was broken [壊されていた] は、

「was ← break + -en 」 つまり 「壊す + れて → あった (=いた)」
と分析するのが妥当でしょう。

つまり、その成り立ちは、was [あった] が 「 (要語)」 であり、
broken [壊されて] はそれ にくっ付いている 「 (属語)」 である
と分析するのです。

この分析こそ、同文 (2) の表現意識と合致しているでしょう。 その
表現者は「(その花瓶が誰かによって) 壊された」その受動の出来
事自体を表現しているのではなく、その後の状態を表現しているの
ですから。


しかし、上の (3) の、
The vase was broken by Shiro soon after you left home. は、
受動の出来事自体を表現しています。
ですから、この英文の was broken [壊された] は、
「was ← break + en」 つまり 「壊す + れ → た」 と分析するの
は不適切でしょう。

つまり、その成り立ちを、was [た] を 「 (要語)」 とし、
broken [壊され] は それにくっ付いている 「 (属語)」 であると
分析するのは良くありません。

なぜなら、
この場合の was [た]動詞 [主要語] としての意味内容を持
たず、「助詞」 か 「助動詞」 程度の意味しか持っていないから
です。
ですから、この was broken [壊された] は、
"was -en"「れた」 という意味の 「受動の助動詞」 とし、
「was -en ⇒ break」 つまり 「壊す ⇒ れた」 と分析するのが良
いのです。

(ただし、英語分析の ⇒ は助動詞と動詞の主従関係を表し、
和直訳分析の ⇒ は主従関係ではなくて、和訳の順序を表すもの
とします。)

ですから、この見解では、一般に
「れる」 という意味の "be -en" のみを 「受動の助動詞」 と見な
し、「~される」 という意味の 「"be 原形動詞-en" 形」 だけを
「受動形」 とするということです。

それでは、上の 「壊されていた」 という意味の "was broken"
は何形なのかと言いますと、「受動後の状態形」 ということに
なりますね。


以上ですが、お分かり頂けたでしょうか?

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本物の英文法の概要VIII

やり直し英語・初・中級:本物の英文法の概要VIII



さて、今回の 「(原形) 動詞のつなぎ」 の解説も最後になりましたが、
今までの英文法が 「完了形」 と呼んでいる
「have + 原形動詞-en 形」 に当たるものの解説です。

ところで、
これを 「完了形」 と呼び、その英文例とその日本語らしい和訳を覚
えているだけでは、
その本当の意味や正しい使い方良く分からないでしょう。

これを 「結果形」 と呼び、その成り立ちがどうなっているのか、よく
分からない限り。


5) ある動作や状態の結果を表す時は
have の直後に、その動作や状態を表す原形動詞の -en 形を置
こと。


[ところで、have の直後の原形動詞のつなぎ -en
「た結果」 (又は 「た状態」) という意味でしたね。
この結果は、もちろん、(その状況や話の流れでの) 「直接の結果」
を表します。]

I have cleaned the room. [結果]

[分析文: I have clean + -en the room.]

[分析訳: 私(は)その部屋(を) 掃除する + た (直接の) 結果 →
(を) (現在事実) 持っている。]

[直訳: 私はその部屋を掃除した結果を持っている。] 

[意訳: 1.その部屋は (私が) 掃除しました (。だから、きれいになっ
ています) よ。
2.その部屋は (私が) 掃除したので、きれいになって (い) ますよ。]

[解説: 掃除はきれいに (=清潔に) するためのものですから、
その直接の結果は、言うまでもなく、掃除されたものがきれいになっ
ているということですね。]


この have「現在形」 ですから、この 「have 原形動詞-en形」
私達は 「現在結果形」 と呼んでいます。

「現在結果形」 とは 「現在に結果があることを表す形」 という意
です。
現在に結果があれば、当然その原因は過去にありますよね。
これを 「過去原因形」 と呼ばないで 「現在結果形」 と呼ぶのは、
それが 「現在の結果」 をとし、「過去の原因」 をとした表現
だからです。
ですから、この形と過去の時をはっきりと表す表現とは一緒に使
えない
のです。


Have you finished your homework yet? [完了/ 解放]

[分析文、分析訳: 省略]

[直訳: あなたはもうあなたの宿題を終えた結果を持っているか?]

[意訳: もう、宿題終わった?]

[解説: 現在結果形に 「もう」「すでに」 を表す yetalready
などが付いていると、これらのことばの意味に誘導される直接の結
果は、その 「動作や行為が単に完了したことではなくて、それらから
解放
でしょう。]


Tom has lived in Japan for five years. [継続]

[分析文: Tom has live + -en in Japan for five years.]

[分析訳: トム (は) 5年の間、 日本に 住んでいる+ た状態 →
(を) (現在も事実) 持っている。]

[直訳: トムは5年間、日本に住んでいた状態を今も持っている。] 

[意訳: トムは今まで5年間、ずーと日本に住んでいます。]

[解説: 今 (発話時) も含みうる期間を表す表現を伴った
「過去の状態を結果として今も持っている」 という表現は、
過去のある時から (発話時) 現在までの、その 「状態の継続」 を表し
ます。
ちなみに、「have 原形動詞-en」 の -en が 「た状態」 という意味
に成るのは、原形動詞が状態動詞の時
です。]


They have been to (=visited) Nikko several times. [経験]

[分析文: 省略]

[分析訳: 彼女らは、数度、日光に ある+ た (直接の) 結果 →
(を)(現在事実) 持っている。]

[直訳: 彼女らは、数度、日光に行った結果を持っている。] 

[意訳: 彼女らは、何回か日光に行ったことがあるんですよ。]

[解説:人生や今までの非常に長い期間中にしたことで、
回数が問題になっていることの直接の結果は、そのことの 「経験や
体験としての現在の知識」
です。]


「(原形) 動詞のつなぎ: to, -ing, -en」 の解説は、
基本的には以上
で終わりです。



***************** 研究 「単純助動詞と複合助動詞」 (1) *****************

前回の 「研究」 で、
私は、「れる」 という意味の 「受動の助動詞: be -en」 に触れました。

(日本語の助動詞は、動詞に後ろから付いて文を終える言葉ですが、
これに当たる) 英語の 「助動詞」 というのは、本来、次のような
動詞に前から付き、動詞の代わりに文法的に働く単語です。

can [ことができる; ことがありえる]
will [(心)つもりである; だろう]
shall [う; ものとする]
may [てもよい; かも知れない]
must [ないといけない; にちがいない]


もう少し詳しく言うと、
「助動詞」 とは、
「動詞に、文法的には全く働かず、
概念だけを表す 『原形』 という形になってもらい、
自分が代わりに、上記のような意味を持って文法的に働く言葉」

のことです。

また、「動詞の代わりに文法的に働く」 とは、
「動詞の代わりに、現在や過去の事実であることを表したり、
後ろに not [ない] を取って否定文を作ったり、
『か』 の位置に行って疑問文を作ったり、
それ以下その文の終わりまでの代わりをしたりする」

ということです。

ところで、助動詞の do や does はかなり新しく、通常和訳があり
ません。

あえて和訳をするとしたら、「現在事実;普段実際に」 となります。

私達は、これら 「本来の助動詞」do (や does) をまとめて、
「単純助動詞」 と呼んでいます。

これに対して、「受動の助動詞: be -en」 のような、
「基本動詞と動詞のつなぎ [to; -ing; -en]」 で助動詞と認められ
るもの
を、「複合助動詞」 と呼んでいます。

この 「複合助動詞」 には、
「受動の助動詞: be -en [れる(; れている)]」 の他に、

「進行形」 を作る
「進行の助動詞: be -ing [ている(最中である)]」 や、

「準備進行形」 を作る
「準備進行の助動詞: be going to [(ために準備を進めている)
⇒ 予定である; つもりである]」
や、

「結果形」 を作る
「結果の助動詞: have -en [た結果を持っている]」 や、

「有能実行の助動詞: be able to [ことができ(て、実際にす)る;
ことができ(て、実際にしてい)る]」
や、

「予定の助動詞: be to [ことになっている]」

等を私達は認めています。

(この研究は次回に続きます。)

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